インビザラインの種類を徹底解説!症例や年齢で選ぶ種類が変わります
こんにちは!船橋市のタワーサイド歯科室、歯科衛生士の杉山です。マウスピース型矯正の代名詞ともなっているインビザラインは、日本でも広く知られるようになりました。インビザライン矯正に対応している歯科医院も増えてきて、皆さんの周りでもインビザラインで歯並びの治療を行ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなインビザラインには、いくつかの種類が存在し、症例や年齢によって最善といえるものが異なります。
目次
インビザラインとは
アメリカ発のマウスピース型矯正装置
インビザラインとは世界で最も普及しているマウスピース型矯正の一つで、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発・提供しています。これまでに全世界で1000万人以上がインビザラインで歯列矯正をして美しい歯並びを手に入れていることから、その効果も立証済みといえます。
ポリウレタン製のマウスピースを使って歯を移動する
インビザラインは、ポリウレタン製のマウスピースである「アライナー」を使って歯を移動します。比較的弱い力で歯を動かすため、違和感や痛みが他の治療法に比べて少ないことが多く、さらに食事や歯磨きの際に取り外せる、矯正装置が目立ちにくい、といったメリットがあります。
症例・年齢に合わせて選ぶインビザラインの種類
インビザラインの種類は大きく5つに分けられます。症例やご年齢に合わせて、最適といえるものを矯正担当医と相談して選んでください。
種類1:インビザライン・コンプリヘンシブ
もっともスタンダードなインビザライン
インビザライン・コンプリヘンシブは、すべての歯が矯正対象となる「全顎(ぜんがく)矯正」に適応されます。皆さんが思い浮かべる“インビザライン”がこれにあたり、アライン・テクノロジー社で最も古くからあるシステムで、以前はインビザラインfull(フル)と言われていました。
インビザライン・コンプリヘンシブの特徴
インビザライン・コンプリヘンシブには、次に挙げるような特徴があります。
・治療期間が長い
インビザライン・コンプリヘンシブにかかる治療期間は2~3年程度です。歯の移動後も3年程度の保定処置が必要となります。
・ほとんどの症例に対応できる
全顎矯正であるインビザライン・コンプリヘンシブなら、ほとんどの歯並びを治すことができます。使用できるアライナーの枚数にも制限はありません。
種類2:インビザライン・ライト
軽度の症例に限定したマウスピース矯正
インビザライン・ライトは比較的軽度の歯並びの乱れに適応されるマウスピース型矯正です。後述するインビザライン・クイックやインビザラインGOと違い、前歯~大臼歯まで全ての歯を動かすことができます。
インビザライン・ライトの特徴
・使用するアライナーは14枚以内(片顎につき)
インビザライン・ライトで使用できるアライナーの枚数は、片顎につき14枚以内です。枚数制限のないインビザライン・コンプリヘンシブとの違いがこの枚数です。
・症状が軽い人向けのインビザライン
インビザライン・ライトはアライナー14枚以内で動かし終わる軽度の歯並びの乱れが適応となります。そのため7~10ヶ月程度で治療が完了することになります。
種類3:インビザライン・ファースト
子どものマウスピース型矯正
これまでマウスピース型矯正は、永久歯が生えそろった中学生以降の人だけが受けられる治療法でした。しかし、インビザライン・ファーストなら混合歯列期、つまり乳歯が残っている小学生のお子さんの歯並びも矯正することができます。
インビザライン・ファーストの特徴
・将来の抜歯矯正を避けられるかもしれない
インビザライン・ファーストなら、お子さんのお口の発育に合わせて矯正できることから、抜歯の必要性が低下します。自然な形で歯並びを良くすることができるので、お子さんの心身にかかる負担も大きく減少します。
・弱い力で1本1本の歯を動かせる
発育途中の顎の骨は大人より柔らかく、加えてインビザライン・ファーストでは比較的弱い力で歯を移動するため、治療に伴う痛みや不快感が軽減されます。同年代に行う“床矯正”という方法に比べ、歯の1本1本の位置を細かくコントロールできるのが、インビザライン・ファーストです。
種類4:インビザライン・エクスプレス
インビザライン版「部分矯正」
ワイヤー矯正での部分矯正はよく耳にしますが、マウスピース型矯正でも部分矯正が行えることについてご存知ない方も多いでしょう。インビザライン・エクスプレスならマウスピースを使って、前歯~小臼歯までの部分矯正が可能となります。
インビザライン・エクスプレスは、治療期間が最も短いインビザラインシステムです。一般的には3~5ヶ月程度で治療が終わります。
インビザライン・エクスプレスの特徴
・使用するアライナーは7枚以内(片顎につき)
インビザライン・エクスプレスでは、使用できるアライナーは7枚以内となります。その数からも治療期間の短さが分かるかと思います。インビザライン・ライトの半分の枚数ですから治療期間も半減します。
・大臼歯は動かせない
短期間で前歯~小臼歯の矯正を行う事を想定しているため、適応できる症例が限られます。ご自身の歯並び改善に適応できるのかどうかについては矯正担当医とよくご相談ください。
種類5:インビザラインGO(ゴー)
一般歯医者さんが扱う「部分矯正」
インビザラインGO(ゴー)は、いわゆる“部分矯正”で、矯正歯科医ではなく、いわゆる虫歯治療をしてくれる一般の歯医者さんが扱うシステムです。インビザライン・エクスプレスとよく似ていますが、一般の歯医者さんが行うシステムとして作られているので、次のような特徴があります。
インビザラインGOの特徴
・治療が可能かどうか、すぐに判定できる
インビザラインGOには特別な評価システムが用意されています。それはアライン・テクノロジー社が提供しているスマホ専用のアプリで、お口の中の写真を撮影し、画像をアップロードするだけで治療の可否が判明するものです。
・前歯~小臼歯の歯並びを矯正できる
前歯部という目立ちやすい部位をマウスピースによって部分矯正したい方に適した治療法です。従来はワイヤー矯正でしか行えなかった部分矯正もインビザラインGOならマウスピース型矯正装置で行えます。
・治療費や期間を抑えられる
部分矯正であるインビザラインGOでは大臼歯を動かさない(動かせない)ため、全顎矯正のインビザライン・コンプリヘンシブより費用が安くなっています。矯正にかかる期間も短くなります。
まとめ
ひと言で「インビザライン」といっても実にたくさんの種類があります。患者さんのライフスタイルや価値観、お口の中の状態に応じて最善といえるものをご提案することができます。ご興味のある方はまずタワーサイド歯科室までお気軽にご相談ください。
歯科衛生士 杉山
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