インビザラインで「出っ歯」も治る?
こんにちは!船橋市のタワーサイド歯科室、歯科衛生士の藤野です。歯並びや口元のコンプレックスとして、「出っ歯」を挙げる方は大変多くいらっしゃいます。骨格的なパターンは9通りに分けて考えるのですが、その中で「出っ歯」に該当するパターンをお持ちの日本人が数多くいらっしゃるためです。
そんな「出っ歯」は自力で治すことは不可能なので、インビザラインのようなマウスピース矯正などで、矯正治療を受けていただくことになります。
ただ、インビザラインは快適に歯並びを治せる反面、適応できる範囲は狭いのでは?と不安に感じている方もいらっしゃることでしょう。ここではインビザラインで「出っ歯」を治す方法についてわかりやすく解説します。
目次
インビザラインは「出っ歯」も治せる?
インビザラインでも出っ歯は治せます
インビザラインは、マウスピース矯正の代名詞ともいえるシステムです。おそらく、マウスピース矯正に関心のある方ならほぼ全員がご存じでしょう。
インビザラインは出っ歯を治すことも可能ですが、ワイヤー矯正ほどきれいに出っ歯が治るのか不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
インビザラインで出っ歯を治すメリット
出っ歯をインビザライン矯正で治す場合、以下に挙げるようなメリットが得られます。
見た目が気にならない
インビザラインで使用する装置は、透明なポリウレタン製のマウスピース(アライナー)であり、装着していても見た目が気になることはほとんどありません。よほど近くで見ない限り、矯正中であることに気付かれないことの方が多いといえます。
歯の移動に伴う痛みが少ない
インビザラインは比較的弱い力で矯正するため、歯の移動に伴う痛みはワイヤー矯正と同等か、あるいはより少なくなっています。この点が逆にインビザラインで出っ歯が本当に治るのか不安にさせるかもしれませんが、インビザラインは弱い力ながらも着実に歯を移動させることが可能です。
自由に取り外しできる
従来の矯正治療は、歯の表面にサファイヤや金属製のブラケットを歯に接着し、それに金属製のワイヤーを術者が固定する必要があります。
一方、インビザラインはマウスピース型矯正装置であり、患者さんご自身で自由に取り外せます。1日20時間以上装着しなければならないという決まりはありますが、食事や歯磨きの際に装置を取り外せるのはとても大きなメリットです。
こうした点に加え、インビザラインは“抜歯をせずに矯正できる”というメリットもよく耳にするかと思います。これもまた出っ歯をインビザラインで矯正する上で重要なポイントとなります。
抜歯なしで出っ歯をインビザライン矯正できる?
インビザライン矯正では、抜歯なしで出っ歯を治すことができます。その方策は3つ。①左右奥歯の幅を広げる ②歯と歯の間にスリットを入れて歯の幅を小さくする ③奥歯をさらに後ろへ押し込む
これらを組み合わせて抜歯なしで出っ歯を直すことができます。あとは術前に作る治療後の歯並びのシミュレーションをご覧いただいて、ご納得いただければ非抜歯で治療開始となります。
ただし、「もう少し口元を下げたい」、という場合には抜歯ありでの矯正治療を選択することになります。
それでは次に「抜歯ありでインビザライン矯正を行う場合を考えてみましょう。
抜歯ありで出っ歯をインビザライン矯正できる?
治療後のシミュレーションを検討した結果、出っ歯を治すのに非抜歯では美しく仕上がらないと判断された場合、抜歯ありで矯正治療を行うこととなります。一般的に抜歯ありの矯正もインビザラインのみで治療を進めますが、一部インビザラインを使えない場合があります。
その場合当院では、治療開始から10ヶ月程度のみ、目立たない工夫を施したうえでワイヤー矯正を先行して行います。その後インビザラインでの矯正へ移行することができます。
抜歯ありの出っ歯はワイヤー矯正の方が適している?
ワイヤー矯正は、1本1本の歯にブラケットを接着して、そこに固定する矯正用ワイヤーによって歯を動かすシステムであり、装置の見た目や装置による不快感はインビザラインに比べて大きいのですが、抜歯ありの出っ歯もしっかり治すことができます。
歯列全体にマウスピースを被せるインビザラインは、装置の性質上、治療開始当初抜歯ありの矯正治療に対応できないことがありますが、ワイヤー矯正とうまく組み合わせることでインビザラインを使うことができます。
もちろん、抜歯ありの矯正であっても、最初から最後までインビザラインで治せる場合もあります。
インビザラインで治療すると出っ歯になるって本当?
インビザライン矯正にまつわる噂として、「インビザラインで治療すると出っ歯になる」というものがあります。歯並びをきれいにするための治療なのに、逆に出っ歯になってしまうようなことがあれば、元も子もありませんよね。
これは治療後のシミュレーションをよく確認しない場合に起こることです。つまりインビザラインで治療したから出っ歯になる、ということではありません。
インビザラインで出っ歯を治す場合には先述した通り、左右奥歯の幅を広げたり、 奥歯をさらに後ろへ押し込んだり、ほぼ必ず奥歯を動かす必要があります。
一方で部分矯正や、比較的廉価版のマウスピース矯正装置では、【奥歯を動かせない】ことがあります。このような場合には出っ歯は治らないか、より一層出っ歯になってしまうケースが起こります。
インビザラインで出っ歯を治す期間は?
インビザラインでは、抜歯なしで出っ歯を治す時、①左右奥歯の幅を広げる ②歯と歯の間にスリットを入れて歯の幅を小さくする ③奥歯をさらに後ろへ押し込む
これらを組み合わせて行います。
このうち③奥歯をさらに後ろへ押し込むという処置が必要な場合には、治療期間は大変長くなります。ただ、歯並びを快適に治せるシステムなので、従来の矯正法よりも長い治療期間がかかったとしてもインビザラインで行っていきたいとおっしゃる患者さんもたくさんおいでになります。
この③が必要ない場合は、従来の矯正法に比べ出っ歯を治すための治療期間はさほど変わりません。
多くの場合すべての歯を矯正するには、インビザラインも従来のワイヤー矯正も治療期間に大きな差はありません。一般的には1~3年の期間を要します。移動した歯を固定する保定処置も含めると、さらに約3年の期間が必要になります。
インビザラインで出っ歯を治す期間が長くなる場合でも、術前に作る治療後のシミュレーションを精査することで、事前にだいたいの治療期間を知ることができますのでどうぞご安心ください。
まとめ
このように、出っ歯の症状はインビザラインで改善することができます。インビザラインであれば快適に出っ歯を治せますし、治療期間が従来の治療法に比べ同程度で済むか、長くなるかは術前に作る治療後のシミュレーションで分かります。
また、インビザラインで出っ歯になるということもありませんので、周囲に気付かれず、ストレスなく出っ歯を治したいという方は、お気軽に当院までご相談ください。
歯科衛生士 藤野
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