インビザラインで必要なマウスピース(アライナー)は何枚?多くなるケースもある?
こんにちは。船橋市のタワーサイド歯科室、歯科衛生士の加藤です。マウスピース矯正のインビザラインは、定期的にマウスピースを交換することで歯並びが良くなっていきます。1枚1枚交換する度にその効果を実感できたら良いのですが、実際のところ何枚目から歯並びが変わるのか気になりますよね。
また、インビザラインを使用する矯正治療全体でマウスピースを何枚くらい使うのかも知りたいことだと思います。今回はそんなインビザライン矯正で必要なマウスピースの枚数や、枚数が多くなるケース・少なくなるケースなどを船橋市の矯正歯科「タワーサイド歯科室」が分かりやすく解説します。
目次
インビザラインで使用するマウスピース(アライナー)の特徴
インビザラインで使用するマウスピースは、透明な樹脂で作られています。上下の歯列に装着しても目立たないのが大きな特徴です。厚みも0.5mm程度で、歯列にフィットするようなデザインとなっており、違和感や異物感も少ないです。歯列にピッタリとはめたインビザラインのマウスピースで歯茎や頬の内側の粘膜が傷付くことはまずありませんので、口内炎ができやすい方も安心です。
マウスピース(アライナー)の交換頻度
インビザラインのマウスピースは、1~2週間に1回のペースで交換していただきます。患者さんの歯並びや顎の骨の状態によって交換頻度が変わりますので、この点は主治医の指示に従ってください。マウスピースを1日20~22時間装着する点は、すべての患者さんで共通しています。
マウスピース(アライナー)の平均枚数
次に、今回のテーマであるインビザラインで必要なマウスピースの枚数について解説します。標準的な全体矯正でインビザラインを選択した場合は、40~50枚程度のマウスピースを使うのが一般的です。50枚というと、とても多いように感じるかもしれませんが、例えば1週間に1回のハイペースでマウスピースを交換した場合は、計算上1年程度で歯の移動が完了します。
2週間に1回のペースだったとしても、2年後にはすべてのマウスピースを使い切ります。つまり、治療に要する期間は一般的なワイヤー矯正とあまり変わらないと言えます。とはいえ患者さんの立場とすれば、マウスピースの枚数は少なく治療が終わるに越したことはありません。そこで気になるのがインビザラインでマウスピースが多いケースと少ないケースの違いです。
マウスピース(アライナー)が多いケース・少ないケースの違い
インビザライン矯正でマウスピースが何枚必要になるかは、術前検査を行って精密な治療のシミュレーションを作成することで分かります。もともとキレイに見える歯並びでも、実際は矯正しなければならない点がたくさんあって、マウスピースの枚数が多くなるケースもありますが、一般的には以下のような傾向が見られます。
マウスピース(アライナー)が多いケース
抜歯が必要なケース
歯が並ぶスペースが絶対的に不足していて、歯並びがデコボコだったり、口元が突出している場合など、治療に抜歯が必要となるケースでは、マウスピースの枚数が多くなります。なぜなら、便宜抜歯(べんぎばっし)を行うことによって歯の移動量が大きくなるからです。
一般的な便宜抜歯では、前から4番目や5番目の小臼歯(しょうきゅうし)を抜くことになりますが、その結果どのくらいのスペースが生じるのかご存知でしょうか?小臼歯の幅径は7~8mmですから、同程度のスペースが生じることになります。このスペースを閉鎖するために治療期間がどうしても長くなり、使用するマウスピースの枚数も多くなります。
ちなみに、インビザラインのマウスピース1枚で動かす歯の移動距離は「0.25mm」程度です。1週間というハイペースでマウスピースを交換したとしても、8mmのスペースを埋めるためには単純計算で約8ヵ月かかることになります。そう考えると治療に抜歯が必要なケースではマウスピースの枚数が多くなる理由も理解しやすくなりますね。もちろん、これは説明のための計算上のお話であり、実際の矯正治療はもっと複雑になります。分かりやすくするためのご参考とご理解ください。
奥歯をさらに奥へ、押し込むケース
歯並びがデコボコしている状態を解消するため、あるいは前歯の配列位置を奥へ引っ込めるために、大臼歯・小臼歯をさらに奥へ押しやって、歯を並べるためのスペースを作りだすことがあります。奥へ押し込む場合には、一番奥の歯から順番に、1本ずつ順々に動かすため、便宜抜歯を必要とする場合よりも更にたくさんのマウスピースが必要になることがあります。
マウスピース(アライナー)が少ないケース
上述したケースとは反対の、抜歯を必要としない矯正、奥歯をさらに奥へ動かす必要のない矯正では、必要となるマウスピースの枚数も少なくなります。一見すると歯列のデコボコが大きく見えるケースでも、歯の傾きの異常に由来している場合は、標準的なマウスピースの枚数で治療を完了できることもあります。
何枚目から歯並びが変わる?
最後に、インビザラインでは何枚目のマウスピースから歯並びの変化を実感できるようになるのかご説明します。
最初の変化を感じるのは4枚目くらいから?
矯正治療による効果をどう感じるかは、人によって大きく異なります。その点を踏まえた上で、マウスピース矯正による最初の変化を感じるのは4枚目くらいからではないでしょうか。インビザラインのマウスピースは1枚あたり0.25mm程度、4枚使用すれば約1mm歯を動かすことができるため、敏感な方はその変化に気付くことかと思います。ただ、歯並びの状態によっては1mm歯が動いたとしても、見た目に大きな変化が現れない場合もあります。
大きな変化を感じるのは20枚くらいから?
インビザライン矯正による明らかな変化を感じるのは、マウスピースの枚数が20枚を超えたくらいからでしょうか。治療も折り返し地点に近づいている場合が多く、主訴である出っ歯や乱ぐい歯なども目に見える形で良くなってきている頃かと思います。
しかし、もともとの歯並びが見た目にきれいな人では、20枚を超えても大きな変化が感じられないこともあります。特に奥歯をさらに奥へ動かす場合には、前歯の部分にはなかなか変化が見らません。
まとめ
今回は、インビザラインで必要となるマウスピースの枚数について、船橋市の矯正歯科「タワーサイド歯科室」が解説しました。マウスピースが何枚必要になるかはケースによって異なりますが、一般的には50枚程度で治療が完了します。当初予定していた枚数で治療が終わらなかったとしても、追加でマウスピースを製作することができます。
※但しお選びいただくインビザラインのコースの違いにより、追加料金が発生する場合がありますので、詳しくはタワーサイド歯科室までご相談ください。
歯科衛生士 加藤
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