iTero(アイテロ)無しでインビザラインするデメリット
こんにちは。船橋市のタワーサイド歯科室、院長の齋藤です。マウスピース矯正のインビザラインは、治療プロセスがシステム化された矯正法ですが、どの歯科医院で受けても同じ結果が得られる訳ではありません。矯正担当医の熟練度によって歯並びの仕上がりが左右されるのは勿論のこと、歯科医院が導入している機材によっても治療の質が変わる可能性がある点にご注意ください。
とくにiTero(アイテロ)と呼ばれる機材は、インビザライン矯正の質や提供するサービスと密接な関連があります。そこで今回はインビザライン矯正で使用するiTeroの特徴やメリット、iTeroなしでインビザラインするデメリットなどを、船橋市のタワーサイド歯科室が分かりやすく解説します。
iTero(アイテロ)とは
iTeroとは、インビザライン矯正のために開発された口腔内3D光学スキャナーです。大きな液晶モニターと小型のスキャナーで構成された装置で、インビザライン矯正の型取りの際に活用できます。外観は次世代の医療機器といった感じで、価格も高そうな印象を受けることから、iTeroを使ったインビザライン矯正は費用が高額になりそうですが、実際はiTero使用の有無で治療費に差がでることはありませんのでご安心ください。
iTeroを使用するメリットと使い方
一般的な歯科治療でも口腔内スキャナーを使用する場面が増えてきました。そこでここからは、インビザライン矯正で “iTeroを使用する5つのメリット” と “iTeroの使い方” を簡単にご紹介します。
iTeroを使用する5つのメリット
【メリット1】型取りをスムーズに行える
iTeroを使用するメリットとして第一に挙げられるのは、型取りをスムーズに行える点です。従来の型取りでは、シリコーン印象材を大きなトレーごとお口に挿入して5分程度待たなければならず、それを上下顎合わせて10分程度行う必要がありました。この“型取り”が歯科治療で一番苦手という方もいらっしゃることでしょう。これに比べ、iTeroで使用するのは小型のスキャナーで、歯や口腔粘膜に強い刺激が加わることはありません。お口を開けているだけで型取りが終わるため、強い不快感を伴わずに歯並びの情報を取得できます。
【メリット2】治療をスピーディに進められる
iTeroで取得した歯型の情報は、瞬時に利用可能なデータへと変換されます。それをアメリカのアライン・テクノロジー社に送信すれば、マウスピースの製作も速やかに始められます。従来法では、型取りをした“型”をアメリカまで空輸しなければならなかったため、iTeroを使用したケースと比較すると、数週間の遅れが出てしまうのです。
【メリット3】型取りの精度が高い
従来の型取りは、術者の熟練度により仕上がりにバラつきが生じます。具体的には、印象トレーを撤去する時に材料が変形したり、そもそも歯型がきれいに取れていないことがあります。また、空輸中に生じる“型”の変形も懸念事項となっていました。それに比べiTeroの場合は、基本的に誰が使っても同じ結果が得られます。毎秒6,000枚の写真データを取り込めるiTeroなら、口腔内の状態を寸分たがわず取得することも可能です。これはミリ単位よりも遥に細かな調整が必要となるマウスピース製作において、極めて頼もしい性能といえます。
【メリット4】矯正のシミュレーションを行える
iTeroでスキャンした情報は、その場でデジタルシミュレーションに活用することが可能です。つまりiTeroで型取りをすれば、一定の制約がありますが、自分の歯がどのように動いていくのかを3Dアニメーションで即確認できます。従来法では、型取りをした当日には歯科医師からの口頭での説明しか受けられないことから、具体的なイメージを持つことができませんでした。しかし、iTeroを使用することで治療のゴール地点までを見渡すことができます。
【メリット5】安全性が高い
従来の型取りは、ドロドロとした印象材を誤って飲み込んでしまったり、最悪気道を塞いでしまうリスクを伴います。一方、iTeroは安全です。スキャンの際にiTeroから放たれる光は、人体に影響をもたらすものではなく、誤って目に光が入ったとしても、健康被害が生じることはありませんのでご安心ください。
iTeroの使い方
iTeroの使い方は至ってシンプルです。スキャナーのヘッド部分をお口の中に挿入して、歯型のデータを取得していきます。患者さんは数分の間、お口を開けているだけで型取りは終了します。当然ですが事前に麻酔を施すなどの処置は不要です。
iTero無しでインビザラインするデメリット
iTeroなしで治療を進めていく場合、前述した“iTeroを使用する5つのメリット”と裏返しの内容を受け入れる必要があります。まとめると次のようになります。
- 従来の不快な型取りを行わなければならない
- マウスピースが完成するまでの期間が長くなる
- 型取りの精度が落ちる可能性がある
- 型取り当日にシミュレーションによる説明を受けられない
- 印象材によるトラブルのリスクがある
iTeroなしでインビザラインの型取りを行うと、このようなデメリットを伴います。不快な型取りを受けなければならなかったり、治療期間が長くなったりするデメリットは、比較的許容しやすいかと思いますが、型取りの精度が落ちることは、インビザライン矯正の質そのものに強い影響を与えかねないため、深刻に受け止める必要があります。
まとめ
今回は、iTeroなしでインビザライン矯正をするデメリットを船橋市のタワーサイド歯科室が解説しました。本文では、インビザライン矯正にiTeroを使用するメリットに触れたので、その重要性については十分ご理解いただけたかと思います。iTeroなしのインビザライン矯正は、皆さんが思っている以上にデメリットが大きいと考えられます。
タワーサイド歯科室ではiTeroをフル活用して診察を行っております。船橋市でインビザライン矯正をご検討中の方はいつでもお気軽に当院へご相談ください。
斎藤 院長
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