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子供向けの歯並び矯正治療「床矯正」とは

カテゴリー: 矯正治療全般

こんにちは。船橋市のタワーサイド歯科室、院長の齋藤です。子供の歯並びの治療には、さまざまな装置が使われます。最近では、プレオルソやインビザラインファーストなどのマウスピース型の矯正装置が一般的になっていますが、「床矯正(しょうきょうせい)」という着脱式の装置も広く採用されています。

床矯正は長い歴史を持ち、小児矯正の代表的な治療法として知られています。その特徴やメリット、デメリットを正しく理解することは、非常に重要です。今回は、タワーサイド歯科室が子供向けの歯並び治療「床矯正」について詳しく解説します。

床矯正とは

床矯正は成長期の子供に適用される治療法で、レジン製の床(プレート)と金属製のワイヤーで構成された装置を使用します。この装置は、見た目は保定用のリテーナーに似ていますが、目的は大きく異なります。なぜなら床矯正装置は、主に歯列や顎の幅や長さを拡げるために使用されるからです。プレートの中央にはスクリューが取り付けられており、これを調整することで、歯列や顎に適切な矯正力を与えることができます。

床矯正

床矯正の適応症

床矯正は、歯列や顎が小さい場合に適用されます。歯を適切に並べるためのスペースが不足していると、そのままでは永久歯列が不規則になる可能性があります。この将来的な歯列不正や不正咬合を防ぐために、床矯正装置で顎を拡張するのです。

床矯正の適応年齢

子供の顎の成長は、一般的に親御さんが考えるよりも早くピークを迎えることがあります。そのため、床矯正の相談は早めに受けることが望ましいです。床矯正の適応年齢は一般的に7歳から12歳程度ですが、成長の速度や発育の状況は個人によって異なるため、治療を開始するタイミングは歯科医師と相談して決定する必要があります。適切なタイミングを選択することで、歯並びや噛み合わせの問題を効果的に解決できる可能性が高まります。

床矯正の費用相場

床矯正の費用は、子供の歯並びの状態や歯科医院の料金設定によって異なりますが、全国的には約200,000円から400,000円程度が一般的です。大人が受ける歯列矯正と比較すると、費用はかなり安価です。なお、タワーサイド歯科では床矯正を165,000円~提供しています。

床矯正のメリット・デメリット

子供向けの歯並び治療である床矯正には、大人が受ける歯列矯正とは異なる側面がいくつかあります。治療に伴うメリットとデメリットを事前に理解することが重要です。

メリット・デメリット

【床矯正のメリット】

抜歯を回避しやすくなる

床矯正によって、歯列が拡張され、顎の発育が正常に進むことで、スペースが確保されます。その結果、抜歯の必要性が低下する可能性があります。健康な歯を犠牲にすることなく矯正を行うことができるため、これは大きなメリットと言えます。

顔立ちが健やかになる

床矯正によって、歯列や顎が正常に成長し、左右対称で健やかな顔立ちに育つことが期待できます。また、口周りの筋肉が発達し、噛む・飲み込む・話す・呼吸する機能も向上します。

治療に伴う痛みが少ない

床矯正装置は、歯列全体や顎に比較的弱い力をかけます。そのため、治療に伴う痛みも少なくなります。

取り外し可能

ワイヤー矯正は、固定式の装置なので24時間365日お口の中に装着していますが、床矯正装置は食事と歯磨きの時に取り外せます。また、1日の装着推奨時間が14時間以上なので、必要に応じて取り外せる時間を作ることもできます。

お手入れがしやすい

床矯正では、普段通りに歯磨きが行えます。装置のケアも比較的容易です。

費用が比較的安価

一般的な歯列矯正に比べて、床矯正の費用は安価です。この点は親御さんにとって負担が少ないと言えます。

【床矯正のデメリット】

子供さんの協力が必要

床矯正では、子供さんが装置を正しく使用し、装着時間を適切に管理する必要があります。そのため、子供さんの協力が得られないと治療効果が出ません。

慣れるまでに時間がかかる

床矯正を始めると違和感や異物感を感じます。また、発音がしにくくなります。

1本1本の配列ができない

床矯正は1本1本の歯の細かな配列、位置調整を行う事ができません。

プレオルソやインビザラインファーストとの違い

プレオルソ

子供向けの歯並び治療には、プレオルソやインビザラインファーストなどの選択肢がありますが、床矯正との違いも知っておくことが重要です。

プレオルソは、お口周りの筋肉を鍛え、歯列不正や不正咬合を改善または予防するための装置であり、床矯正とは異なります。インビザラインファーストは歯列矯正の一種であり、歯並びの凸凹を調整することができ、同時に床矯正のように歯列や顎を広げることもできます。

つまり、床矯正・プレオルソ・インビザラインファーストには、それぞれ異なる治療効果があり、適応症にも違いがあります。子供向けのマウスピース型矯正装置という共通点がありますが、治療の費用や期間などには異なる点があるため、注意が必要です。

まとめ

今回は、子供向けの歯並び治療「床矯正」の特徴やメリット、デメリットについて解説しました。床矯正は、成長期の子供の歯列や顎を広げるための治療法で、取り外しができることができるメリットがある一方、外せるが故のデメリット、つまり装着時間不足に陥りやすい点に注意する必要のある治療方法です。

子供の歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、早めに専門家に相談することが重要です。タワーサイド歯科では、子供の矯正治療に関する適切なアドバイスや治療を提供していますので、お気軽にご相談ください。

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斎藤 院長

斎藤 院長

こんにちは、院長の斎藤幸彦です。タワーサイド歯科室では、悪くならないように通院する「予防歯科」と、全身の健康を守るための、噛み合わせ・歯列矯正について力を入れています。みなさんの健康回復と維持、幸せな人生をサポートするという志で、誠実に対応しています。安心してご相談くださいませ!

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