歯並びが悪いとどうなる?見た目だけじゃない“お口と体への影響”

歯並びの乱れというと「見た目の問題」と思われがちですが、実際にはそれだけではありません。噛み合わせ・発音・虫歯・歯周病、さらには顎関節や全身のバランスにも影響を及ぼすことがあります。歯並びが悪い状態を放置してしまうと、年齢とともにお口のトラブルが増えることも。
今回は、船橋駅から徒歩2分の【タワーサイド歯科室】が、歯並びが悪いことで起こるリスクや原因、治療の流れを専門的な視点から解説します。
目次
歯並びが悪いと起こる主なトラブル

1. 噛み合わせの不調と顎関節への負担
歯並びが乱れると、上下の歯が均等に噛み合わず、一部の歯だけに強い力が集中します。その結果、歯の摩耗・欠け・知覚過敏・歯ぐきの退縮などが起こりやすくなります。
また、顎関節にも無理な負担がかかり、口を開けたときに「カクッ」と音がしたり、顎の痛み・こわばりが生じることがあります。これは「顎関節症」の初期症状の一つで、噛み合わせの不調が誘因となるケースも見受けられます。矯正治療は、単に見た目を整えるだけでなく「噛む機能のバランス」を回復させるための医療行為です。
2. 虫歯・歯周病リスクの上昇
歯並びが悪いと、歯と歯のすき間に汚れが残りやすく、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。特に歯が重なっている部分は、歯間ブラシやフロスでも清掃が難しく、プラーク(細菌のかたまり)がたまりやすい環境です。プラークがたまると虫歯や歯周病を引き起こし、放置すれば歯ぐきが下がったり、歯を支える骨が溶けたりすることも。
つまり、歯並びを整えることは「虫歯・歯周病の予防」にも直結します。当院では、矯正中も口腔清掃をサポートするため、定期的なクリーニングやブラッシング指導を行っています。
3. 発音・咀嚼・消化への影響
歯並びと噛み合わせは、食べる・話すといった基本的な機能に深く関わります。例えば、前歯の間にすき間があると「さ行」や「た行」などが発音しづらくなることがあります。また、噛み合わせが悪いと食べ物を十分にすりつぶせず、消化器官への負担が増えることもあります。
さらに、噛む回数が減ることで唾液の分泌が減少し、口腔内の自浄作用が低下。虫歯や口臭が起こりやすくなります。“噛む・話す・飲み込む”といった一連の動作は、全身の健康にもつながる大切な機能です。歯並びを整えることは、それらを正しく保つための基礎といえるでしょう。
4. 心理面・表情への影響
口元はお顔全体の印象を左右するポイントです。歯並びが気になっていると笑顔をためらう方も多く、特に対人関係や職場・学校でのコミュニケーションに影響することがあります。歯並びを整えることで、笑顔に自信が生まれ、自然な表情が増える方がほとんどです。心理的にも前向きになり、日常生活の質(QOL)向上にもつながります。
歯並びが悪くなる主な原因

歯並びの乱れには、以下のような複数の要因が関係しています。
・遺伝的要因
歯の大きさや顎の骨格は遺伝しやすく、顎が小さいのに歯が大きい場合、歯が並ぶスペースが不足します。また、上顎が大きな骨格は「出っ歯」に、下顎が大きな骨格は「受け口」になりやすい傾向があります。成長期の段階から定期的に歯科で経過観察を行うことが望ましいです。
・口腔習癖(くうこうしゅうへき)
指しゃぶり、舌で歯を押す、唇を噛む、口呼吸などの癖は、歯や顎の発育を阻害することがあります。特に成長期は顎の骨が柔らかいため、これらの癖の影響を受けやすい時期です。当院では、舌や呼吸のトレーニングを通じて、自然な成長をサポートしています。
・乳歯の虫歯・早期喪失
乳歯は永久歯の“道しるべ”として大切な役割を果たします。虫歯で早く抜けてしまうと、隣の歯が倒れ込み、永久歯の生えるスペースが失われてしまうことがあります。乳歯のうちから予防と定期検診を徹底することが、将来のきれいな歯並びにつながります。
・顎の発育不足・生活習慣
やわらかい食事中心の生活では、噛む回数が減り、顎の発育が不十分になりがちです。また、頬杖やうつ伏せ寝なども噛み合わせを乱す原因になります。姿勢や食生活の見直しは、歯並びの安定にも欠かせません。
矯正治療の種類と流れ

歯並びを整える方法は、患者様の状態や希望によりさまざまです。
・ワイヤー矯正
歯にブラケットとワイヤーを装着し、少しずつ歯を動かす方法。幅広い症例に対応できます。
金属色が目立たない「セラミックブラケット」も選べます。
・マウスピース矯正(インビザラインなど)
透明な装置で歯を動かす矯正法。取り外しができ、見た目も自然です。最近、最も多く選ばれている矯正方法です。
・お子さまの矯正
成長を利用して顎の発育を促す「プレオルソ」や顎を広げる「床矯正」や「マウスピース矯正」を使用します。早期に始めることで、将来的に抜歯を避けられる可能性があります。
・治療の流れ
- 1. カウンセリング・精密検査
- 2. 治療計画の説明(期間・費用・装置の種類など)
- 3. 矯正装置の装着
- 4. 定期調整と経過観察
- 5. 保定(リテーナー)で歯の位置を安定化
矯正は「装置を外して終わり」ではなく、その後の保定期間がとても大切です。
まとめ
歯並びの乱れは、見た目だけでなく「噛む」「話す」「飲み込む」といったお口の機能や、QOLに大変大きな影響を及ぼします。歯並びの乱れの原因は遺伝や生活習慣などさまざまですが、放置せず早めに専門医へ相談することが大切です。
当院では、患者様の年齢・生活スタイル・症例に合わせた最適な矯正プランをご提案しています。歯並びを整えることは、将来の健康と自信ある笑顔を守るための第一歩です。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
斎藤 院長
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