病気になれば病院に行って医者に治してもらえばいい。むし歯になれば、歯医者さんに治してもらえばいい、と安易に考える方は少なくありません。しかし、自分の歯についてきちんとカウンセリングを受け、定期的に歯医者に通えば、そもそもむし歯になることもありません。 何かあったとしてもごく初期の状態で問題を発見できるため、たとえばむし歯であれば、歯を削らずに済ませることができ、痛い思いをしなくて済みますし、お金も時間も最小限で解決できます。むし歯や歯周病予防のための予防歯科に来られる方が最近は増えています。
予防中心の歯科医療を行うと、治療にかかる時間、費用、生涯で失う歯の数、治療時の苦痛、全てが少なくてすみます。 歯が白くなり、歯ぐきも健康的なピンク色になりますから、笑顔の印象も自然と良くなります。予防歯科で爽やかなお口を手に入れれば、気分も変わり、将来の病気の予防にもつながります。口の中を健康に保つことで、ガンや心筋梗塞、脳卒中などの病気にかかる確率も下がると言われています。
PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、歯磨きのプロ(P)が行う器具・機械(M)を使った歯(T)のクリーニング(C)です。4~6ヶ月に1回、PMTCを受けて歯をきれいにクリーニングしましょう。
また、当院では定期検診のときに歯みがき指導をしています。ご自分の今のみがき方が正しいかどうか、一度確認してみてください。
歯科医院で定期検診を受けて、自宅で正しい歯みがきができれば、むし歯や歯周病になる可能性はかなり低くなります。
フッ素は歯に塗ることで歯の質を強くし、むし歯になりにくくする薬です。しかし「フッ素を塗っているから、あとは何もしなくても大丈夫!」というものではありません。定期検診を受けたり歯のクリーニングをして、自分でもきちんと歯みがきをした上で、さらにむし歯のリスクを減らすために利用するもの、それがフッ素です。
これからの歯医者の仕事は、むし歯を作らせないこと。歯周病にさせないことだと思います。
本当に患者さんの健康や幸せを考えるのなら、治療が必要にならずに済ませられることが一番です。それには予防するしかありません。予防に本気で取り組んで、一生、口に関するストレスがない状態をサポートできることが、歯医者の最も重要な仕事のひとつだと私たちは考えています。
もちろん私たちが全力でサポートしますが、自分の歯や健康を守ることができるのは自分だけです。年をとっても、自分の歯でごはんを食べられる健康で幸せな未来を、予防歯科から手に入れましょう。